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盛岡発・民間主体によるエリア再整備のアイデアをデザインコンペで募集!

盛岡の中心市街地の一つのゲートウェイといえる開運橋袂・北上川左岸側エリアの場所性と価値を高めるため、民間によるエリア再整備を実施します!
その前段階として、脈々と受け継がれてきた「もりおからしさ」に加え、これからの時代を牽引するような「あたらしさ」を兼ね備えた機能や意匠に関する提案を、コンペ形式で広く募集します。ぜひ、ふるってご参加ください。

様式2:現地説明会に関するアンケート
9月上旬に現地説明会を開催する予定です。開催日程に関する意向確認をしたく、コンペへの参加を検討している方は、本アンケートにご協力ください。
(1)こちらのウェブフォームにアクセスして、必要事項を記載の上、送信してください。
(2)下記の様式(word)に記載の上、「info@machibitokitaru.jp」(開運橋コンペ事務局)宛にメール添付にてお送りください。

なお、メールの件名は「開運橋コンペアンケート回答_提出者名」としてください。
また、参加表明書と一緒にご提出いただいても構いません。その場合の件名は「開運橋コンペ参加表明書_提出者名」に統一していただいて結構です。
後日、本ページにて現地説明会の開催概要を公表するとともに、本アンケート回答者及び参加表明書の提出者には個別にメールにてご案内します。
※ご回答期限は8月20日(水) 17:00です。
※集計の結果、ご希望に添えない場合がありますことをご了承ください
※本様式の提出及び説明会への参加の有無はコンペの結果に何ら影響はございません

はじめに

滔々と流れる北上川にかかる開運橋と、その奥に望む壮大な岩手山は、岩手の県都・盛岡の中心市街地を「象徴する風景」として、昔から親しまれてきました。
今回の対象地は、その北上川左岸側・開運橋の袂に位置しており、上記した「象徴する風景」の構成要素の一つでもあります。
また、ニューヨークタイムス紙の2023年に行くべき52ヶ所に、ロンドンに次いで二番目に取り上げられて以降、高層マンション問題など、「盛岡らしさ」について考える機運が高まっている中で、行政の押し付けの計画ではなく、公民が連携してまちづくりを推進していくための「盛岡市中心市街地デザイン戦略」が策定されようとしています。
なお、ここでいう「盛岡らしさ」とは単に景観の問題ではなく、風土やそれに基づく地域固有の文化・市民性などを包含するものであると考えています。そのため、本提案競技で求めるのは、風景に馴染む、あるいは阻害しない建築物や構造物のデザインだけではなく、JR盛岡駅と中心市街地を繋ぐ「ゲートウェイ」としての価値を高めるための「機能」を含めたものです。
以上の通り、本提案競技は私企業が所有する不動産のあり方や有効活用のためのみならず、上記したデザイン戦略の実装版として取り組まれるものであり、「中心市街地の価値を高める機能のあり方」「美しい景観と調和する新設建物のデザイン」「民有地の公共的な使い方とプログラム」などを総合的に問い、関係者が一体となって唯一解を見つけていくことで、これからの民間再開発事業のあり方を提唱するきっかけになると考えています。

対象エリア(計画地)について

本提案競技における対象地の概要及び周辺エリアの状況は下図の通りです。

提案競技について

(1)実施体制
 主催:岩手自動車販売株式会社(再開発事業主体)
 運営事務局:株式会社内丸座(盛岡の民間まちづくり会社)

【再開発の視点①】 – 知を共有・継承する –
大量生産/大量消費/大量廃棄の時代が終焉を迎え、サーキュラー・エコノミー(循環経済)が提唱される現代社会において、目指すべき再開発とは何か?
単に老朽化したものを取り除いて高度利用を促進することではなく、アップサイクルによる付加価値の創造と、今までの履歴・蓄積の上に被覆するものとして、今後に向けて知を共有(コモンズ)化し、承継(リレーション)することが求められます。

【再開発の視点②】 – 地の履歴から存在意義を深掘りする –
このエリアは北東北の玄関口と目されてきたJR盛岡駅の至近、「二度泣き橋」と呼ばれる開運橋の袂に位置します。二度泣き橋とはかつて a)転勤で盛岡に来た人が「遠くに来てしまった」と泣き、b)転勤を終えて帰る時に「帰りたくない」と泣いたというエピソードに由来します。これはつまり、開運橋がソトとナカの玄関口(ゲートウェイ)であり、結節点(ノード)であることを示します。そのような開運橋の歴史的な存在意義を継承し、より高めることを考えていただきます。

(3)提案を求める内容

実施要領

(1)審査の流れについて
審査委員会
審査委員長 岩手自動車販売株式会社代表取締役 山田 康夫
審査委員  弘前大学教育学部特任教授 北原 啓司
審査委員   総務省地域力創造アドバイザー 臂 徹  
ほか1、2名程度を予定

1次審査
すべての提案作品の中から、書類審査により、5者程度を選定します。
2次審査
1次審査で選定された提案作品について、公開によるプレゼンテーション及びヒアリングを実施します。プレゼンテーションでは、提案趣旨説明のほか、エリアの利活用促進や持続的な運営手法などについても提案していただきます。
その提案について、審査委員と質疑応答を行い、それらの内容も踏まえて、最も優れた提案作品(以下「最優秀作品」)を選定します。

(2)作品に係る権利の取扱い
応募者(共同制作者を含みます)は、次の事項に同意のうえ作品を提出するものとします。また、応募者が作品を提出した場合には、応募者は以下の事項に同意したものとみなします。
作品に係る所有権、特許権、実⽤新案権、意匠権、商標権、著作権(著作権法第27 条及び第 28 条所定の権利を含みます)、その他⼀切の権利(知的財産権を登録する権利を含みます)を、作品の提出時に主催者に無償で譲渡するものとします。
応募者は、主催者に対し、作品に係る著作者⼈格権を⼀切⾏使しないものとします。
応募者が、第三者に権利(特許権、実⽤新案権、意匠権、商標権、著作権、著作者⼈格権、著作隣接権その他⼀切の権利)が帰属する素材または⽅法等を作品中に使⽤するときは、その使⽤に関し当該権利を有する者から書⾯による事前の承諾を得るものとし、その使⽤に関する⼀切の責任(使⽤料の⽀払を含む。)を応募者が負うこととします。
応募者は、主催者が作品と同⼀または類似のデザイン、コンセプト、ネーミング、技術的思想及びアイデア等を本コンペとの関連の有無にかかわらず作出し、使⽤する場合があることを承諾し、⼀切の異議を申し⽴てしないこととします。
⼊賞作品の発表及び展⽰に関する権利に関しても、主催者に帰属するものとします。

(3)最優秀作品提案者と主催者の協議事項
基本計画の策定に際し、主催者から最優秀作品提案者に対して、業務を依頼する場合があります。
なお、基本計画の内容には、入居事業者の先付け・選定支援を含みます。
基本計画の委託費は、主催者の定める算定方式による金額以内とします。
基本設計および実施設計については、分離発注とします。

(4)実施スケジュール
 ①実施要項の公表(8/8)
②参加表明書等の様式の交付(8/12)
 ③現地説明会(8/30 – 9/5までの間の1日で開催)
  ※説明会の詳細は別途公表します
 ④参加表明書等の提出締切(9/15)
 ⑤設計提案書等の提出締切(10/14)
 ⑥1次審査(書類審査)(10/27予定)
 ⑦審査結果通知および 2次審査参加要請通知(⑥と同日)
 ⑧2次審査(プレゼン公開審査)(12下旬を予定)
 (参考)
【基本計画業務期間】 令和8年1月~令和9年3月まで
令和8年3月までに、整備内容の整理(再開発計画として立案する内容への資料提供)を行っていただきます。それに基づき、令和9年3月までに事業計画等を策定し、基本設計・実施設計に向けた条件整理等を明確にします。
【基本設計業務期間】 令和9年4月以降を予定しています。

提出物

(1)参加表明書(参加表明の段階)
本コンペに関心を持ち、参加したい方は下記①②のいずれかの方法で参加を表明してください。
こちらのウェブフォームにアクセスして、必要事項を記載の上、送信してください。
②下記の様式(word)に記載の上、「info@machibitokitaru.jp」(開運橋コンペ事務局)宛にメール添付にてお送りください。

(2)設計提案書等(作品提出の段階)
A2パネル2枚程度に提案をまとめていただきます。
各種様式に関しては参加申し込みをいただいた方に通知するとともに、8月下旬までに本ページにて公開します。

(3)設計提案書の記入事項
①A2版横サイズで横書きとしてください。提出物は、A2 版横サイズ 2 枚を A1 版縦のボートに貼り付け提出してください。ボードの材質は軽量なもので枠なし、厚さ 7mm 程度としてください。
②少なくとも以下に示す内容について、2枚以内で記載してください。

③提出者が特定可能な内容(具体的な会社名等)は記入しないでください。
④受付の際、事務局が認識番号を付すので、1枚目の右上隅には縦 2cm×横 3cmの余白を確保してください。

(4)概算整備費
①概算整備費は「建築工事」と「外構・広場等工事」に分けて記載してください。
②工事の内訳として、建築物名(棟名)や整備箇所の名称等を記載してください。
③建築物については延べ床面積、広場や遊歩道等の整備については、概ねの面積を記載してください。なおファサードの改修等については対象面積を記載してください。
④経費及び消費税も含めた概算費用を百万円単位で記載してください。
⑤必要に応じて主な整備内容(含まれている内容)や仕様などを記載してください。
⑥対象範囲内の残置する建築物以外の除却費用は含めないとしてください。既存建築物を改修して利用する場合には、建築工事の中に記載してください。
⑦サインや照明などの整備費は、それぞれの工事区分の中に含めてください。
⑧細目で示す区分がどこを対象としているかわかるように、番号や名称を記載した対象箇所図(1/1000 程度)を添付してください。

(5)参加資格等
①参加資格
参加者は、建築士法(昭和 25 年法律第 202 号)第 23 条第1項の規定による一級建築士事務所の登録を受けている建築士事務所(以下「建築士事務所」という。)あるいは建設コンサルタント登録規定(昭和 52 年建設省告示第 717 号)の「都市計画及び地方計画部門」の登録を受けている事務所(以下「建設コンサルタント」という)であることとします。
なお、グループで参加する場合(共同での提案)は、構成員のうち1名以上(以下「グループ代表者」という)は、建築士事務所あるいは建設コンサルタントであることを求めます。
参加者及びグループ代表者は、次に掲げる要件をすべて満たしていることとします。

②参加に対する制限
参加にあたっての制限として、以下の項目を設定します。

③欠格事項
次のいずれかに該当する場合には失格となることがあります。

(6)賞金
 最優秀賞(1点) 100万円
 優秀賞(1点)  30万円
 佳作(3点程度) 5万円
 審査員特別賞(※調整中)

臂 徹

都内の建設コンサルタント会社で、友人曰く「魂を削りながら」働いていましたが、東日本大震災を契機に、被災地での計画策定や調査業務の傍らで、まちづくり組織の設立に携わる中で、官民の間で仕事をするやりがいを覚え、今は都市や不動産、各種デザインに関わる5つの会社を経営し、地方都市の中心市街地の再生などに取り組んでいます。