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ARAOpenは熊本・荒尾の地で「マチビトキタルを見つめ直した2DAYS」でもあった

6/7,8にマチビトキタルが主催したARAOpen(熊本県荒尾市)に参加してくださった徳永さんから、とっても嬉しい投稿をいただき、感ずるところがあったので記事にしました!

「マチビトキタルのメンバーはどういう観点で選ばれているのか?」と問われることがあります。たしかに、私がお声がけしたメンバーの皆さんと一緒に立ち上げたものですが、
「誰」に関しては、本音を言えばあまり深く考えておらず、端的にいうと肌感覚(笑)で一緒にやりたい方に一人ひとりお声をかけていったという感じなので「都市計画や建築のプロで、大都会でサラリーマンプランナーをすることに飽きていて、プラスアルファの何かを持っていて、地方で仕事&生活をする酸いも甘いも知っている人たち」という、母数を全く絞り込めない曖昧な回答をしていました。

ちなみに、今回の参加メンバーは

木藤亮太さん・・・九州で知らない人がいない天下の木藤だし、修羅場を乗り越えていて、説得力と愛に溢れる旅芸人キトゥなのだけれど、シナリオと絶妙なアドリブによって、オリジナルで激アツな場を形成するテクニックはなんびとも真似・追従できない

遠藤翼さん・・・群を抜いてクレバーで、事業性を読み解いて地に足のついた取り組みを一つ一つ形にしているけれど、傍目から見ると「天性の嗅覚で楽しい人生を選択している」ように見えるので、トークを聞いている人達が自分も一歩踏み出そうという気持ちになれちゃう

小泉瑛一さん・・・課題の構造化のスピードと質があり得ないくらいにすごくて、この世の中で情報弱者に対してメンタリングセッションとかして小銭を稼いでいるニセモノは一回、小泉さんにセッションを申し込んで根本から見つめ直した方がいいと心底思う

高野哲矢さん・・・街並みも郷土食も酒もワークショップも全て同じ土俵に上げて地域を心から楽しむので、地域側がめちゃくちゃ自信を持たされる一方で、企画段階では正面からと意識外からと、射撃を使い分けるので、一緒にブレストしていると澱みなく無限に広がる

及川一輝さん・・・話題の整理と分析が誰よりも的確で、煙にまかずに、一言一句丁寧に言葉を紡いでロジックを組み立ててくれる(しかも昼のみならず夜の酒宴でも楽しみながらそうできちゃう)ので、気付けば相手は心の中にある唯一解を引き出されてしまっている

+私の6人。

なんとなく「カラー」が揃った6人・・・

世の中には「まちづくりはこうでなければいけない」「これをすると or しないと失敗する」という脅迫コミュニケーションを用いる専門家もいますよね。
それも業界をサバイブしていく一つの方法なんだと思う反面、学校教育ならば手ほどきから求められるものの、地域にはすでに、素晴らしい資源があって、想いと力に溢れるヒトがいて、今回も
そっか!こういう編み方もあるんだ。もっと知りたい!
とか
その着眼点はエグい!
とか
なに!?その神速処理技法は!!
とか
終始唸りっぱなしの2日間でした。

つまり、マチビトキタルは「『選ばれし10人の強者』が、困っているマチのプロジェクトにテコ入れをして、然るべきヒトをアサイン・育成する」みたいな構図の横展開・普遍化ここ数日のキーワードwではなく、「新たに地域で出会う『同志』とのネットワークを広げながら、一緒に日本のまちの未来を楽しみながら切り拓いていく」ためのプラットフォームなんだと思います。

その中でのバリューは?といえば、行政側からの依頼・要求水準に応えるべく、①相手が先例主義であれば引き出しを開けて、②他でやっていないことを求められれば地域特性と技法を掛け合わせたオリジナルを一緒に考えて、というようなきめ細やかな対応を、あくまで「信用基盤構築のためのコミュニケーション手段」として行いつつ、得られた信用を元に、官民相互のレッテルを解きほぐしながら、そのマチらしさを追究する土壌を整えていくことだなと感じました。(少しゴニョゴニョした書き方w)

余談ですが・・・
ARAOpenの前週には

こういう取り組みが行われており、とても盛況だったと聞きました。
チラシを目にした時「自分たちのまちの未来は自分たちで考える」という力強い意志に満ちたメッセージが飛び込んできて。
以前、ある方にマチビトキタルの内容を一瞬説明しただけで「担い手はまちの中にいる」という身も蓋もないことを言われたのを思い出して、内心ビクビクしていた(笑)のですが
今回ARAOpenを経て感じたのは「フィッシュポット的に外側の人がナカの議論をして、普段内側の人がそれを見たりソトの議論をあたためたりしながら、時折答え合わせをして共有知を高めるような形式」がとても有用だということです。


もっともらしい言葉を並べて、解釈を相手に委ねるというズルい言語化はこれくらいにして、、、

やるぞー!!!

臂 徹

都内の建設コンサルタント会社で、友人曰く「魂を削りながら」働いていましたが、東日本大震災を契機に、被災地での計画策定や調査業務の傍らで、まちづくり組織の設立に携わる中で、官民の間で仕事をするやりがいを覚え、今は都市や不動産、各種デザインに関わる5つの会社を経営し、地方都市の中心市街地の再生などに取り組んでいます。